社長日記

『きものアルチザン京都』に関して

まだまだたいへん暑い日が続きますが、いよいよ今日で8月も終わりですね。

前々から告知の通り、今週末に『きものアルチザン京都』展覧会が開催されます。
それに関しまして、たいへんうれしい寄稿がございました。
以下、抜粋の上、ご紹介させていただきます。

 

「きものアルチザン京都 展覧会 ~きものを未来へ~」と題し、京都の染織品メーカー発の初めての作品展が開催されます。上は43歳、下は33歳までの、きものメーカーの若きリーダー9名。彼等は切磋琢磨しながらオリジナルものづくりに励んでおり、これからの京都のきもの業界を背負っていくリーダー達です。

京都の染織品の製作過程は分業でなされ作家が生まれにくい土壌ではあるが、そのぶん個々の分野を受け持つ職人(アルチザン)のプロ意識は高い。その個性豊かなアルチザン達をまとめ、指示を出し、イメージどおりに一つの作品に仕上げていくプロデューサー的立場の若きリーダー達の作品展です。京都の未来を占う上でもぜひ見ておきたくなる展覧会です。 

[着る人のニーズに合ったもの作りを目指しながらも、エンドユーザーの声を直接聞く機会が少なかったことから、今本当に求められているものは何かを知るために、東京での初めての開催となりました。」(雑誌「美しいキモノ」抜粋) 

つまり彼等は悩んでいるようにうかがえる。キモノ雑誌に惑わされ、販売力のある有力呉服店に翻弄され、自分達が積み重ねてきた伝統産業の未来に確信が持てなくなっているようだ。名ばかりの素人作家アーティストがもてはやされる昨今、分業制を確立し、世に名を出さないことを良しとしてきた京都の職人気質に風穴を開け、アルチザン集団は伝統文化の継続的発展のため自社のブランド化を目指す。無意味なアーティスト化では伝統産業としての百年後の未来像が描けないからだ。そのためには市場に合ったクオリティーの高い本物を作り続けることが必要だからこそエンドユーザーの声を聞きたがっているのだろう。きものアルチザン京都のメンバー達に会って、着物愛好家としての率直な感想を伝えることが、着物の未来へ新風を吹き込む手助けとなるかもしれません。着物大好きの同世代の輩だからきっと気軽にいろいろ話せるんじゃないかなぁ。 

きものアルチザン京都メンバー 
京友禅   :  成謙工房謙蔵、あけ田、京正 
摺型友禅  : 多ち花 
京刺繍   :  村山刺繍店 
京鹿の子絞 :  絞彩苑種田、染織工芸むつろ、藤井絞 
西陣織   :  白綾苑大庭 

日 時   :  平成22年9月4日(土)、5日(日) 
           両日とも10時~18時まで 

場 所   :  サンライズビル東京  3F 
          東京都中央区日本橋富沢町11―12 
アクセス  : http://www.sankyoseiko.co.jp/… 
          TEL:03―3665―4600(代表) 

後 援   :  京都府、京都市 

artisan [フランス語] 
職人。かつてはアーティストと同一視されていたが、近代の分業指向によって両者は分断され、アーティストは芸術家、アルチザンは無名の縁の下の力持ちのような存在となっていった。しかし、手作業のアルチザンの技術こそ伝統的な芸術を担う存在であり、彼らの熟練なくしては伝統の保持はおろか、斬新(ざんしん)な作品の制作もままならない。創造性はともかく、伝統工芸の技術の維持が今日の世界的な課題となっているとき、アルチザンの役割は重要視されつつある。

以上、私たちの気持ちをたいへん深く分析し、且つ応援をして下さっています。
寅さま、ありがとうございました。

原文は「KIMONO真楽」、
http://www.kanshin.jp/kimono/index.php3?mode=keyword&id=881562
にてご確認下さい。

みなさまに伝わる展示方法、また作品は何か、メンバー一同、必死で考えています。
たいへん暑い日が続きますが、是非お越し下さい。
心よりお待ちしております。

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