お昼、NHKの『ふるさと一番』で有松絞りの特集をやっていました。
伊藤麻衣子さんが、グレーの雪花絞の浴衣を着てレポートしていました。
始めは、『突き出し鹿の子絞り』、『巻き上げ絞り』、『縫い締め絞り』の実演があり、
いつ見ても手間のかかる技術だと痛感しました。
京都でも出来るといえば出来る技術ですが、有松、鳴海の上手さ、早さ、きれいさには、かないません。
ですから、弊社もこのような絞りは有松、鳴海の職人さんにお願いしています。
その後、現場移動して、毎年たいへんお世話になっております、『張正』さんで
『雪花絞』の実演がありました。相変わらず不思議な技術です。現場で手ぬぐいぐらいの大きさのものを
染めていました。生地をたたむところはいつも見せてもらうのですが、染め現場を見たのは初めてでした。
染めたあと、一旦水につけ洗い流してほどいて、また別の水につけたら発色して、鮮やかな雪花絞りが出来ました。
生地をたたむこともたいへんですが、やっぱり圧倒的に染めのほうが難しいと思います。
浴衣一反、大柄でたたんで50cmの長さ、小柄で90cmの長さのものを均一に染めるのは
並大抵のことではありません。昨年、今年とやはり小柄は難ものが多かったです。
TVを見てて、均一にならないのが当たり前やと再認識しました。
小柄の正反をゲットできた人はラッキーです。
来年も新色、新柄を仕込んでいます。乞うご期待です!
社長日記
残念ながら外出していて 見られませんでしたが
母と妹は見ており 後から話を聞きました
自分がいくら説明してもふ~んと言った感じだったのが
昨日はすっご~いという風に変わっていました
聞けば聞くほど 見逃したのが残念で仕方ありません
それとしっかりとした プレゼン力を付けないといけないなと
反省した一日でした
すずき 様
いつもありがとうございます。
『百聞は一見にしかず』とはよく云ったもので、なかなか手仕事のことを
口で説明するのは難しいですね。
何の技術でもそうですが、『絞り』は特に再現が難しく、全く同じものと
いうのは厳密に言うと出来ません。ご覧頂きましたように『雪花絞』は同じたたみ方でも目分量で染めるので、色の差し込みがそれぞれ違ってきてそれぞれの『あじ』になります。職人の高齢化が進み、今後ますます『あじ』を比べるということが
難しくなるのが悩みのたねです。