11月14日から3週間、「京鹿の子絞振興協同組合」のもと、任意で青年組合員が集った「仔鹿の会」で
京都府の「イタリア人若手デザイナー招聘事業」を受けています。
昨日、今日、明日の3日間、イタリア人のファッションデザイナー「エヴァ・ディ・フランコ」さんが
来ています。
昨日は当社にて、作成する浴衣とショールの打ち合わせと、ハンカチの巻上げ絞りを体験。
絞り体験が初めてということで、たいへん喜んで取り組んでもらいました。
今日はまず打ち合わせから始めました。
昨晩PCにて、浴衣柄、ショール柄を考えたものをもとに、絞りで出来る、出来ないを判断し、
何とか商品化を目指します。
打ち合わせが終わると、昨日括ったハンカチの絞り染め体験です。
昨年「瑞宝単光章(ずいほうたんこうしょう)」を貰われた絞り職人、永川さんに教えて頂きました。
絞りかたの説明を聞いています。
ハンカチを染めています。お湯の温度は約60度。
このあと、エヴァさんは自分で染めていたのですが、彼女のカメラで撮影したため
撮り逃しています(泣)
永川さんから蛍絞りのハンカチをプレゼント!
彼女は青色が好きらしく、たいへん喜んでいました。
私は永川さんのことを「絞りのマエストロ(イタリア語。日本では巨匠)」とエヴァさんに紹介。
彼女はすごく納得していました。
私はアルチザン(フランス語。日本語では職人)ですけど(笑)
通訳のお二人の方は、イタリア語学科の学生で、私にずっとイタリア語→日本語の通訳をしてくれました。
エヴァさんは英語が最上級のランクだと聞いていたので、英語で通訳をするのかと思って多少身構えていたら、
イタリア語だったので、会話に寄るのやめました(笑)
通訳のお二人は謙遜して英語は出来ないとのことですが、イタリア語であんなに話せたら、楽しいでしょうね。
とにかくみなさんいい人で、明日が当社での最終日なのは残念です。
今日はたいへん良いヒントをもらったので、商品に取り入れ発表できたらと思います。
この写真の印象ですが「伝統産業の成れの果て」ですね。
老人が外人に日本の文化を伝える。すごく寂しいですね・・・。
日本には織り、染め、縫製、職人達の意識、そのどこをとっても他の国とは比較にならない技術があります。
日本人としての誇りを持ち「日本人が日本人に伝える」事が今やるべき事ではないでしょうか?
都人 様
コメントありがとうございます。辛辣な意見ですが、残念ながら伝統工芸品である
「京鹿の子絞」の現状です。貴方の書かれている織り、染め、縫製もどれも後継者不足で悩んでいる業種だと思います。
今回、京都府の依頼を受けました「仔鹿の会」という団体は、京鹿の子絞振興協同組合に所属する
若手のグループで、『これからの「京鹿の子絞」を考えていく会』という位置づけで今年発足しております。
「絞りを未来に残したい」の思いのもとで集まっておりますが、職人を育てるという取り組みはこれからで、
仲間や会、行政と共に考えていきたいと思っております。
どなたか「京鹿の子絞」を一生の仕事にしたいという方はいらっしゃいませんでしょうかね?
私たちは真剣に探しております。
貴重なご意見、ありがとうございました。