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「覚悟」と「始動」

昨日、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が、京都府では解除になりました。解除にはなりましたが、今後どんなに気を引き締めて取り組んでも、乗り越えられるかどうかわからない、厳しいと言わざるを得ません。

これからの新しい生活様式に伴い、先日、81の業界団体が業種別のガイドラインを設け発表しました。見てみますとどの業種も「出来るのかな」「成り立つのかな」という心配しかありません。消毒の徹底による負荷や時間、飲食出来る席数を減らすなど、どうやって採算分岐点を考えるのか、とても難しい問題です。単純に考えると、客単価を上げるか、原価コストを下げるか、固定費を削るかしかありません。ガイドラインによると、映画館や劇場は、接触を避ける座り方により、実質半分以下の客席で採算を考えなければなりません。そして移動手段でも、飛行機や列車は、今までのように満席で動かすことは出来ないでしょう。他の業種でも、本当に成り立つのかなという印象です。

我々のきもの業界に関しましても接客業であり、濃厚接触が避けられません。ソーシャルディスタンスを取りながらの接客と言われますと、どのような接客が良いのかイメージ出来ませんし、商品のおすすめや説明なども難しいでしょう。また、お客様がマスク姿で、きものの顔写りを見るようになりますので、表情がわかりにくく、似合うか否かの判断も難しくなります。今までの方法ではダメと言われていますので、違う方法を模索するしかありません。

では、違う方法って、どんな接客になるのでしょうか。オンライン、SNS等、お客様と会わずに販売への導線を作る。弊社も積極的にやってはおりますが、現物を見ずに買えるような価格帯のものは少なく、まして着物は、生地の触感が大切だったり、寸法や仕立てなど、会わずでの接客はどうしても限界があります。展示会のあり方やイベントの開催方法は、新しい生活様式に基づいたものになっていかざるを得ません。また、きものは憚られるというような自粛ムードもあります。いずれにせよ、難しい選択を迫られます。

残念ですが、新型コロナ発生以前と同じ状況に戻ることは、もうありません。それを認め、対応に当たる必要があります。厳しく言うと、例えば売上が半分になっても続けていけるのか、そしてその体制を取れるのか。「覚悟」を持って事に当たらなければならないと考えています。

経済活動がどのように戻っていくのか、また第二波が来て、同じような対応を強いられるのか、誰にもわかりません。私は、とても楽観的な性格なのですが、今までのように、前向きにとか、どうにかなるわ、では乗り越えられません。最悪をイメージし冷静に対処する。今までとは違う考え、見方を持つことが不可欠です。元来、悲観的なことを言ったり、考えることが大嫌いなのですが、今回はその性格を曲げる「覚悟」を持たなければという衝撃がありました。

「藤井絞」は、添付の画像にありますように、49日から時短営業、そして420日から休業を続け、当初、5月末までの休業を予定しておりました。お取引先様の皆様には、たいへん長きにわたり多くのご不便をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。しかし、この度の解除により、来週525()から、通常営業とさせて頂きます。

長いトンネルがようやく終わろうとしています。これからの道はどのようなものなのでしょうか。見たことがない、経験したことがない世界が間違いなく待っています。不安はありますが、新しい世界にすごく興味があります。悲観的にいろいろと書きましたが、今回、様々なことを経験したことにより、自分自身、物の見方や考え方が広くなったと感じたり、苦手だったことが出来たり、新しいことに挑戦したり、本当に有意義な時間でした。気持ちをリセットでき、頭を切り替えるきっかけになりました。新しいルールのもと、何が出来るのか、とても楽しみです。経営は非常事態なのですが、なぜか前向きな不思議な感覚です。有事に向いている性格で良かったです。

いろいろ考えていること、そしてやりたいことが出てきました。【新しい世界。ニューノーマル。新しい生活様式。】ルールチェンジで、心が折れるかもですが、めげずに頑張ろうと思っています。

これからも藤井絞をどうぞよろしくお願い致します。

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言に伴う時短営業のお知らせ

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言に伴う時短営業のお知らせ

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言に伴う休業のお知らせ

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言に伴う休業のお知らせ

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言延長に伴う、休業延長のお知らせ

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言延長に伴う、休業延長のお知らせ

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