社長日記

2024年年頭所感

IMG_1279

 

この度の能登半島地震でお亡くなりになった皆様、被災されました皆様、心よりお悔やみ、そしてお見舞い申し上げます。被災者の皆様のご健康と、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

たいへん遅くなりましたが、改めまして、新年あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

どのようなブログを書こうか思案していたところに、新年早々の大地震があり、すっかり松の内の最後の日となりました。今更ですが今年のスローガンを述べたいと思います。

その前に現在の状況について触れておきます。コロナ禍により、きもの販売を取り巻く環境は大きく変わりました。コロナ禍で出かけられないことにより、ECや動画による販売が大きく伸び、うまく活用できた小売店によっては業績をアップさせたお店もありました。そのような中、新型コロナウィルスが昨年5月より5類扱いになったことで憚られず人に会い、出かけることが出来るようになり、ネットよりリアルでの対応が増えました。展示会やイベントが多くなり、様々な場所へ行けるようになりました。

そこでどうなったかと言いますと、きものに関してはコロナ禍に買われたものをやっと着られるようになり、作ったきものを着て出かける機会が増えました。旅行に行く、食事に行く、イベントに行くなど、きものに使っていた費用が他に向き、以前に作ったきものを今まさに消費している状況です。またどこにでも行けるようになったことで、ネットより対面で買いたい消費者が増え、特定の小売店だけで買う傾向が弱くなって来ています。すなわち、小売店による消費者の共有化です。

特にコロナ禍で、どなたもEC、SNS、動画をしているので、余程のことをしないと見られない、選ばれない状況になってきました。ですのでこれからは、リアル、対面を作る導線の強い小売店がより選ばれていくと考えています。もちろんメーカーであります弊社にも当てはまることであり、いかに手に取って見て頂く、選んで頂く機会、場所を作るかが、以前にも増して大切になりました。

コロナ前とは状況、環境が変わりました。以前とは同じように戻りませんし、新しい考え、方法で乗り切るしかありません。そこで今年のスローガンは【変化に適応する】と致します。コロナ禍が明けたのに、きもの販売を取り巻く状況は苦戦が伝えられています。以前と同じでは無いのでそれを認め、適応していかないと未来はないなぁと。

「藤井絞」は今年長い間放置していましたHPのリニューアルを行います。またそれに合わせ、小売店向けの販売ツールとして、有料の商品紹介システムを導入します。どのようにすれば確度が高く商品の販売に至るのかを考えて作りました。以前よりずっと考えていたものがようやく実現しました。このシステムによりご注文はもちろん、展示会の選品など、様々な使い方の広がりを考えています。ご興味のあります小売店の皆様は是非お問合せ下さいませ。

私は今年度より「京鹿の子絞振興協同組合」の理事長を拝命しており、来月から職人育成のインターンシップを実施致します。自分の中で思い描いている職人育成の方法があり、組合員の皆様と情報を共有し、このインターンシップを足掛かりの第一弾として、良い結果を生み出したいと考えています。毎年言ってますが、職人育成は急務です。残念ですが、コロナ禍で職人の廃業、高齢による技術の低下が進みました。職人育成はもう今スタートしないと間に合わない状況にあります。年末に組合所属の職人の役員の方とお話しし、どのように進めていくかの説明をしました。その話しにすごく納得して頂き、協力を約束して下さいました。うまくいけば「京鹿の子絞」の未来を創ることができる。困難しかないですし大変なことばかりですが、逃げずにしっかり取り組んでいきます。

【変化に適応する】為に、早く決断し、早く動くことを肝に銘じ、邁進して行く1年にします。昇龍が如く、飛躍する年になりますように。

今年も「藤井絞」をご愛顧賜りますよう、伏してお願い申し上げます。

藤井絞株式会社  藤井浩一

コメント

この記事へのコメントはありません。

過去の投稿

TOP