社長日記

2017年年頭所感

藤井絞の2017年は本日1月4日より始動です。穏やかな年末年始で、ここ6,7年の年頭所感ブログを見返し、いろいろと考えることがありました。「選択と集中」「チャレンジ」「守破離」「急・究・求」「変える・変わる」「挑戦」と様々なことを年頭にスローガンとして掲げ、取り組んで参りました。出来たこと、そうでなかったこと結果はいろいろありましたが、概ねイメージしていた方向に進んでいるように感じています。特に近年SNSの普及により、情報伝達のスピード、拡散が圧倒的で、そこを踏まえて発信することの大切さを痛感しています。このブログも当初より更新頻度が下がり、発信をFacebookに移行してきましたが、思っていることを伝えるにはブログは有効手段だと改めて考えるようになりました。正直、今年のスローガンを何にしようかたいへん迷い、以前のブログを読み返していて気付いたことです。自分で言うのもなんですが、よく考えて丁寧に書いていることに驚き、良い回顧ができました。お時間ございましたら是非お読み下さい。

それを踏まえ今年のスローガンは「創造」にしました。創造とは、新しいものを産み出すこと、とあります。すべてが新しいものではなく、組合せや焼き直しにより創るものも含みたいと思います。取り組みたい創造はたくさんあります。顧客創造、市場創造、商品創造、価値創造、技術創造、職人創造などです。
顧客創造、市場創造、商品創造、価値創造は密接な関係があります。価値をきちんと伝え、顧客、市場に訴える。その為に商品創造は欠かせません。まず、顧客=呉服店ですが、昨年京都での展示会案内状の作成、発送を中止したことにより様々な反応がありました。情報の発信をFacebookに限ったこともあり、情報が届いていない状況でした。ですので今年は少し出してみようと計画しています。逆に市場=消費者からはお問合せも年々増え、認知度が上がってきていることを肌で感じています。こちらには昨年から始めた常設展示でニーズにお応え出来ると考えています。昨年も書きましたが、弊社はあくまでも卸売業ですので、お取引のある呉服店にてお求め頂く形になりますことご了承下さいませ。弊社社員に任せています「商品製作室」ブログにて、商品の作り方や思い、職人さんの紹介などを通じ、藤井絞のものづくりの思い、価値を発信しています。今年も引き続きよろしくお願い致します。

ここ数年のブログで毎年書いていたのが新しい職人の育成です。職人創造、技術継承は毎年の課題でここが1番うまくいってません。この仕事を、価値ある、やりがいのあるものとして伝え、魅力のある未来のある業界にすることが大切です。きものを軸として技術を継承し、次にインテリアやテキスタイル、他国の文化やブランドと交わることにより新しい素材への技術展開が出来ないか模索しています。参画しています『きものアルチザン京都』も「きものを未来へ」をスローガンとし、きものに施す技術を何かと組合せ出来ないかと世界へ出て行っています。辛辣ですが、きものだけで伝統的工芸品の技術を守れるとは思っていません。これからの職人には、きものとそしてきものと違うものに表現することが必要になります。職人創造は今後「京鹿の子絞」を残すため必ず必要なことで急務です。ですので今年計画している企画で新しい職人を育てることが出来ればと考えています。

いろいろ書きましたが「創造」するためには、楽しんで面白く仕事をすることが必要です。業界は益々縮小していく中で、どれだけ楽しめるか、価値、魅力を伝えられるか、おもしろく仕事が出来るか、そういう会社しかうまく残らないのではないかと考えています。理想ですが、そういう業界になればきものの「未来創造」ができ、新たな市場創造に発展していくのではないでしょうか。弊社に関して言えば、藤井絞の創るものは、素敵で且つ価値があり、職人の技術や思いが詰まったものであり、皆様が欲しいと思ってもらえる会社になることを目指します。

それでは本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

藤井絞株式会社 藤井 浩一

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