社長日記

2017年を振り返って

藤井絞は先日22日(金)を持ちまして、2017年の業務を終了致しました。今年もたくさんの方々にたいへんお世話になり、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
さて、今年のスローガンは「創造」でした。弊社の考える創造とは、顧客創造、市場創造、商品創造、価値創造、技術創造、職人創造です。前の4つの創造は『商い』に直結することで、概ね順調であったと感じています。廃止していた案内状の送付を年3回行ったことで、浴衣や決算期、そして秋の商戦時の来客が多くなり、紙媒体の案内状の大切さを再び感じました。良い結果でしたので来年もこの取組みは続けていこうと考えています。
そしてあとの2つ、技術創造と職人創造はほぼ未達であったと言わざるを得ません。技術創造ですが、引き続き好評を頂いている【雪花絞】の次の素晴らしい技術、商品を作ることが急務だと考えています。ここに来て、より【京鹿の子絞】に拘った商品作りが大切になってきました。そしてそれは職人創造にもつながります。京鹿の子絞の職人の平均年齢は約70歳。技術伝承にはもう時間がありません。そこで、職人になりたい人を探すために人材のプロと協力して、職人を創る仕組みに取り掛かろうとしています。多工程の京鹿の子絞ですが、単一技術、専門職だからこそ、より高度な絞り染めが出来ます。今技術を習得すれば、5年後、10年後は職人がいなくなり、残存者としてすごい付加価値がつく技術になると確信しています。楽観的な考えなのはわかっています。しかし単純に考えると、確実に職人は10分の1になりますが、市場は10分の1にはならないでしょう。ですので私は今、職人を志す最期のチャンスだと感じています。来年こそは新しい職人を創造するスタートを出来ればと考えています。実は21日が弊社の商品を作って下さっている職人さんの方々との忘年会でした。今年、叙勲をされた方もいて、改めて、藤井絞は素晴らしい職人さんの方々に支えられ今日があるなぁと感じています。職人さんと弊社社員と撮った画像を添付致します。

2017年 藤井絞・職人さんとの忘年会

2017年 藤井絞・職人さんとの忘年会


話しの中で、来年は新しい職人さんも交えた形で忘年会をしたいという意見が双方から出ました。たいへん有り難く、そして身の引き締まる思いがしました。実は候補の人が今年出ました。まだまだ取り掛かったばかりですが、まじめにコツコツとやる方なので、来年とても楽しみです。是非頑張って頂きたいと切に願っています。

社内に関してですが、年明け早々に社員が一人退社し、人を増やさずにこなしていたのですがとうとう手が回らなくなり、年末に一人採用致しました。24歳で業界未経験の者です。元気でフレッシュでとてもいいかんじで、会社も活気が出てきました。来年はこの新入社員が営業デビューし、会社を牽引するぐらいにならないかと期待しています。社員が外に出てスムーズに営業ができるよう、もう一度藤井絞のブランディングを見直し、呉服店、消費者により伝わる発信をすることで後方支援できればと考えております。

今年は思い切って、夏、冬の休みを多く取りました。来年も同じように、できればより休みを増やす勢いで会社をもっていければと思っています。効率と能率を上げる為、ONとOFFを活用し、より良い働き方が出来ればと考えています。

来年はどんな年になりますでしょうか。来年も様々なことに挑戦し、明るく楽しくきもの業界を見ている積極的な方々の一翼を担えるよう精一杯取り組む所存です。来年もご愛顧、ご贔屓のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。皆様、どうぞよいお年をお迎え下さいませ。

藤井絞株式会社 藤井 浩一

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